「悲観して何が変わる? 造った者たちを憎む事も出来ただろうが、彼らがいなければ
私はこの世にいなかったのだ。私は自分の意思で動きたかった。それだけだ」

「うん……そうだね」

 確かにそっちの方が、生き方としては正しい気がする。


 でも、そう考えられる人はそんなにいないんじゃないかな。この人は、自分の生まれた理由なんてどうでもいいんだ。


『世界を知りたい』


 自分の意思で、足で知ることに幸せを感じてる。

「……」

 彼は、確かに『人間』だ……