瞳に映るエメラルド

「じゃ、じゃあ。あなたは……どっかの研究所が造った人間って事?」

 ベリルはそれに、

「正解」

 と、右手の人差し指を立てた。

だから、軽く言うなって。

「私が15の時だな、とある組織に狙われて、研究所が破壊されたのだ。その時、どさくさに紛れて逃げた」

 私は開いた口がふさがらない。

そもそもミッシング・ジェムの事だって、教授の話がなかったら信じてなかった。

ミカは眉間にしわを寄せる。

「それ……本当の話?」

 聞かれたベリルはこれまた眉をひそめて発した。

「詐欺師ならもっとマシな嘘をつく」

 そりゃそうか……