別にいい。

でも辛いのは、

その先輩の夢を

今でも

笑美が見ることだった。

ずっと憧れの

先輩のままなのだ。
 

せめてもう一度

会いたい。

その願いは、

最悪の形で

叶えられたわけだ。


あたしは短大を

卒業してから、

すぐに家を出て、

一人暮らしをしながら、

働いてきた。

家を出たのは、

家には姉がいたせいだ。

笑美は彼女の

過酷ないじめに

耐えて大きくなった。