「これからは、兄さんだけを考えるといいよ・・・。」

「リョウ・・・。」



やっぱり、神様は2人を同時に好きになる事は許さないんだね。



「でも、僕も気が変わるかも知れないから、兄さん気を付けて!」

リョウは隆志の胸に拳骨をポンとあてる。


「っていう事で、俺、仕事してくるわ!写真の勉強もしなきゃだけど、仕事していかないと、食っていけないしね!」



そう言って、私たちの前からリョウはいなくなった。



「花音!」

「えっ?」

「時間!」

「あぁ!!」



私と隆志は時計を見てびっくり!

これじゃあ、また遅刻しそう!



「早く!」



隆志は私に手を差し伸べる。



「うん。」



私は素直に隆志の手を取り、2人で急いで仕事に向った。

これって、私・・・隆志に謝った事になるの?

てか・・・これから私達どうなっていくんだろう・・・。

私、このまま隆志の胸に飛び込んでいいのかな?

私は、この状況がいまいち掴めないでいたのだった・・・。