隣の彼はイケメン兄弟?!

「リョウ?今日は来てくれてありがとう。」

「あぁ・・・。」


どうしよう。

せっかく逢えたのに、なかなか言葉が出ない。

言いたい事、聞きたい事沢山あったはずなのに。


リョウの口もなかなか開かない。

そんな私達を黙ってみる隆志。

すると、その沈黙を破ったのは、やはり隆志だった。

きっと、私たちの無言を見るに見かねたのだろう。



「早く入れよ!そして、全部話してすっきりしろ。」


隆志はリョウを私の前へと導く。


「兄さん・・・。」


「言っとくけど、俺はお前に花音を渡すつもりもない。

花音を泣かせるお前なんかに渡したくも無い。

だから、本当は一瞬たりともお前達を二人っきりにさせたくない。

けれど、これも花音のためだ。早く入れ。」



そう言って、リョウを私の家へあげると、ドアノブに手をかけた。



「花音に変な事するなよ。」

「あぁ・・・。」



そして、隆志は自分の部屋へと帰っていった。