隣の彼はイケメン兄弟?!

怖い私は、手を繋ぐことを拒否しようなどとは思わなかった。

廊下は明かりがまだ点いていたが、何となく不気味な感じ。


すると、カツカツカツ・・・



「ねぇ?何か聞こえない?」

「そうか?」


私は隆志の腕にしがみつく。

カツカツカツ・・・


「ほら・・・。」



何だか足音が近づく感じ。

こんな時間に誰もいないはずよね?

そう思って歩いていると、廊下の曲がり角で私は誰かにぶつかりそうになった。


「キャッ!」後ろへのけぞりそうになる。

それを、隆志は腕を引っ張り、私を胸の中へと受け止めてくれた。


目の前には、守衛さんがライトを照らしながら「すみません」と謝っていた。

隆志は私の代わりに「いいえ」と言うと、守衛さんは私達の前から去って行った。