隣の彼はイケメン兄弟?!

「リョウのばか!何、匂い嗅いでいるのよ!!」

「あはは、ばれた?」



リョウは笑いながら私を離す。



「やっと・・・。」

「ん?」

「兄さんの匂いが消えた。」

「えっ?」



私は思わぬ言葉にびっくりした。

私から隆志の匂いがしたの?



「さっき、兄さんと同じ匂いがした。」



ん?会社の匂い?それとも煙草かな?

私は煙草は吸わないけれど、周りの人がみんな吸う人だし?

移り香じゃないけど、多少はついてもおかしくはないかも?



「兄さんと一緒にいたの?」

「そりゃあ、仕事が一緒なんだもん。」

「ずるいな、兄さん。花音を独り占めして。」

「リョウだって、今・・・。」



私いったい何を言っているんだろう。



「そうだね、独り占め。」



リョウは私をくるっと回れ右させ、私とリョウは向かい合わせになった。