次の瞬間、あいつが話し掛けてきた。
「僕等が見えるの?珍しいね。」
それは理科室に立つ人体模型の標本で、僕の真後ろに立っていた。
「こんな時間に学校に来る方が珍しいんじゃない。」
その声は遠藤と淳の後ろから聞こえてきた。
僕達は振り返って声の主を確認した。そこには凄く可愛い女の子が立っていた。
「あの君は?」
人体模型を見て叫び出したかったのも忘れて僕はその女の子に話し掛けていた。
「私はあなた達で言うところの花子さん。でも本当は名前を知らない。」
女の子はとびきりの笑顔でにっこり笑った。
めちゃくちゃ可愛い。こんな状況でそんな事を思える男って仕方ないな。
「それって幽霊って事?」
遠藤が恐る恐る聞いてみた。
「あなた達がそうだって言うならそうなのかも。でも私にはよく分からないわ。」
女の子はその場で楽しそうにくるくる回って、赤いスカートをひるがえした。
「自分の事なのに分からないの?」
淳は僕を助け起こしながら興味津々で聞いている。
「そっ。音楽室で遊んでる皆だってそうよ。」
女の子はクスクス笑いながら音楽室をのぞきこんだ。
僕達も怖いのを忘れて音楽室をのぞきこんでいた。
真っ暗な筈の音楽室に青白い明かりがポッポッと燈っている。
教壇の上に燈る青白い明かりと一諸に黒板消しとチョークが踊ってる。
僕等がいつも座ってる机の上で笛やアコーディオンが曲を奏でてる。
それに合わせてちょっと下手なピアノが伴奏を始めた。
僕達は目の前に繰り広げられる演奏に瞬きも忘れていた。
「なんで笛やアコーディオンが勝手に演奏してるの?」
僕は誰にともなくつぶやいていた。
「それを言うなら黒板消しとチョークが踊ってる方がおかしいだろ。」
遠藤は教壇を指差して言った。
「両方ともおかしいよ。」
淳が冷静に答えた。
「僕等が見えるの?珍しいね。」
それは理科室に立つ人体模型の標本で、僕の真後ろに立っていた。
「こんな時間に学校に来る方が珍しいんじゃない。」
その声は遠藤と淳の後ろから聞こえてきた。
僕達は振り返って声の主を確認した。そこには凄く可愛い女の子が立っていた。
「あの君は?」
人体模型を見て叫び出したかったのも忘れて僕はその女の子に話し掛けていた。
「私はあなた達で言うところの花子さん。でも本当は名前を知らない。」
女の子はとびきりの笑顔でにっこり笑った。
めちゃくちゃ可愛い。こんな状況でそんな事を思える男って仕方ないな。
「それって幽霊って事?」
遠藤が恐る恐る聞いてみた。
「あなた達がそうだって言うならそうなのかも。でも私にはよく分からないわ。」
女の子はその場で楽しそうにくるくる回って、赤いスカートをひるがえした。
「自分の事なのに分からないの?」
淳は僕を助け起こしながら興味津々で聞いている。
「そっ。音楽室で遊んでる皆だってそうよ。」
女の子はクスクス笑いながら音楽室をのぞきこんだ。
僕達も怖いのを忘れて音楽室をのぞきこんでいた。
真っ暗な筈の音楽室に青白い明かりがポッポッと燈っている。
教壇の上に燈る青白い明かりと一諸に黒板消しとチョークが踊ってる。
僕等がいつも座ってる机の上で笛やアコーディオンが曲を奏でてる。
それに合わせてちょっと下手なピアノが伴奏を始めた。
僕達は目の前に繰り広げられる演奏に瞬きも忘れていた。
「なんで笛やアコーディオンが勝手に演奏してるの?」
僕は誰にともなくつぶやいていた。
「それを言うなら黒板消しとチョークが踊ってる方がおかしいだろ。」
遠藤は教壇を指差して言った。
「両方ともおかしいよ。」
淳が冷静に答えた。
