翌日、僕達は屋上に集まった。
「何だか今でも嘘みたいだ。昨日の事は夢じゃないよな?」
「うん。万里花さん事故で亡くなっていたんだね。」
僕は空を見上げながら言った。
「結局俺達、何にも役にたたなかったな。」
遠藤は頭をかきながら複雑な表情を浮かべた。
「そうだな。」
淳は座り込んだまま屋上のコンクリート地面をじっと見つめていた。
「そんな事ないわよ。
「うわっ、万里花さん成仏したんじゃなかったの。」
「しかもこんな昼間から」
「お父さんがまた何かやったのか?」
「くすっ。私、万里花ちゃんじゃないわ。用務員のおじいさんだって、もう鏡を割ったりしないと思う。」
万里花じゃないのか?
じゃあ、やっぱり花子さん?
「えっと、じゃあ花子さん?あのおじいちゃんは用務員さんで、でも花子さんのお父さんじゃないの?」
「そう言えば父親って年じゃなかったよな。どちらかと言えばおじいちゃん。」
淳が何だかぶつぶつ言い始めた。
「もしかして孫?」
僕は閃いて大声をだした。
「はあ~やっぱりアホだ。」
「さすがにかばう言葉もない。」