「んー…」

『まだ起きたくないよー』

と拒絶する体を捨てて

あたしは花柄のカーテンを開けた。


ピッカーと

ここまで光るか普通ー

ってそんな具合の太陽が

丁度斜め45度あたり。


「今日もいい天気だぁー…」


鏡の前でコンタクトをつけると

新しい制服に腕を通した。


雨宮琴音、今日から高校生になる。



「行ってきます!」


「行ってらっしゃーい」


新しい気持ちで玄関を踏みだすと

朝見た景色と同じく

とても澄んだ青空が広がっていた。


雲がねぇもん、雲が。

iPodで曲を選んでかばんの中に入れた。