プレシャス・ムーン

夢から覚めない様子のそんな彼女にエリは、

「ねね。そんなにカッコ良かった?」
「ん……」

 聞かれてあの時の事を思い起こす。

 整った顔立ちに切れ長の目、金色の髪はショートで後頭部の髪が少し長めだった。

 そして、あの印象的なエメラルドの瞳……

 ミカは無言でコクリとうなずき、緩やかなウェーブをえがく髪を少し指に巻いてはにかんだ。

「それが運命なら、またきっと出会うかもね」

 エリは楽しそうに言った。

「運命か……」

 ミカはその言葉に、少しだけ期待した。


 大学のたいくつな講義を終え、ミカとエリはレストランでディナー。

 その後はカラオケで盛り上がる。