プレシャス・ムーン

「!?」

 その男は体を強ばらせた。

「武器を持ったなら、覚悟は出来ているのだろうな」

 言って男の手からナイフを奪い、そのまま男の腕に突き立てた。

「ぎゃあっ」

 倒れ込む男を、無表情で見つめる。ミカはそれにゾクリとした。

「……」

 怖い……

「武器を持つなら、それなりの覚悟を持て。相手を傷つけると同時に己の心も傷つかぬ者は、持つべきではない」

  ベリルは振り返り、たじろぐ他の男たちをゆっくり見回し言い放つ。

 そして、言ったあとニヤリと笑った。

「お前たちのような馬鹿に理解出来んか」