生きる

辺りも暗くなってきて、家に帰ることになった。
さっきまで元気でいた竜太郎だったが、急に暗くなった。
彰は肩を軽く叩き、元気づけてくれた。
聞こうか迷ったが、竜太郎は下を向きながら言った。
「何で彰は、勉強もスポーツも完璧なんだ?俺と違って。」
彰はすぐに言った。
「完璧なんかじゃないよ。俺だって、努力しなかったら、全然ダメなんだ。竜太郎も今より少しでいいから、努力をしてみろよ。」
竜太郎は顔を上げた。
彰はもともと完璧だったんじゃなく、努力して頑張ったんだ。
自分は何もしないで、ただ羨ましがってただけなんだ。
「俺も頑張れば、彰みたいになれるかな?」
「俺なんかより、もっと良くなるよ。」
彰の言葉に、お世辞は感じられなかった。
真っ直ぐな本当の言葉に、竜太郎は嬉しくてたまらなかった。