それからしばらくして、この右足は彰のものだとわかった。
世間で彰は事故死となっていたが、竜太郎は違った。
自分の中で彰は生きている。
父親の言った意味が、今の竜太郎には理解ができる。
竜太郎の右足として彰が存在しているのではなく、竜太郎の心の中で存在しているのだ。