「実はあの時間、馬場さんは私と一緒にお庭にいたんです…」
「馬場さんと岡崎夫人が一緒に?」
不思議そうな顔で、
てぃーだが尋ねた。
「月明かりの下で、馬場さんは私の事を強く抱きしめてくれたんです…そして…」
岡崎夫人は、純情な少女のように顔を紅らめている。
しかし、突然そんな告白を聞いた岡崎の心中は穏やかで無いに決まっている。
「ぬわにぃぃ~!
お前、馬場とブチュッとやったのか~!ブチュッと!」
「そうよ!ブチュッとしたわよ!アナタだって
羽葉さんの奥さんとデキてるの、私が知らないとでも思ってるの?」
思いもよらぬ夫人の反撃に岡崎は一瞬怯んだ。
今度はその様子を見ていた羽葉が驚き、そして激怒した。
「ぬわにぃぃ~!
岡崎!テメエェ~!」
岡崎に掴みかかろうとする羽葉に向かって、岡崎もまた反撃する。
「うるさい!お前だって馬場の女房とデキてるんだろうが!」
「何!ホントかっ!」
互いの浮気の大暴露大会で、四人の容疑者達は顔を真っ赤にして揉み合う。
「今明らかにされた
ドロドロの夫婦関係ね……」
てぃーだが腕組みをして、渋い顔で呟いた。
明らかになって欲しいのは、夫婦関係では無くて犯人なんですけど……
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