一方…美佳の部屋では、そのダイイングメッセージの解釈について、
てぃーだが別の可能性を指摘し始めた。
「でもシチロー…
この『ババ』の上の『バ』の濁点……殺害時の
単なる血しぶきの様にも見えないかしら?」
「なるほど……だとしたらこれは『ハバ』と書いてあるのかもしれない……」
その刹那、今度はひろきが部屋を飛び出した。
ダダダダダダ!
「犯人は、羽葉さん!
アナタです!」
子豚達の横で、今度は
ひろきが評論家の羽葉を指差して言った。
「……え?それ本当なの?ひろき」
「うん♪だって、シチローがそう言ってたよ♪」
「なによそれ!さっきは『馬場』って言ってたじゃない!」
子豚達は納得がいかないといった顔で、すごすごと美佳の部屋へ戻って行った。
「一体、何だったんでしょうなぁ?あれは……」
「さぁ…………」
下の招待客達は、不思議そうな顔で子豚達のいた階段の踊り場を、首を傾げながらしばらく眺めていた。
.



