BLACK×HEAVEN

エンマはあたしの体を離し、あたしの目をその真っ赤な瞳で見つめた。



その瞳を見て確信した。



この人はリュウ。



あたしを置いていったリュウ。



「リュウ…なんで…あたしを置いていったん…?なんで…連れていってくれへんかったん…?」



ホンマはわかってた。



リュウが閻魔なら…



リュウがあたしを置いていった理由も。



あたしに触れへんかった理由も。



あたしがリュウのほとんどを知らんかった理由も。



「お前と出逢った時、俺はもう死んでいた。


今のお前と同じ仕事人だったんだ。


勝手に消えたのは申し訳なかったと思ってる。


でも俺はお前を置いていったんじゃない。


連れていけなかったんだ…」



リュウが突然消えたんは、仕事人を終えて閻魔になったから。



リュウがあたしに触れへんかったんは、触れたくても触れられへんかったから。



あたしがリュウのほとんどを知らんかったんは、自分でいつか消えてしまう存在やって事をわかってて、その時になってあたしの中に自分を残さへん為。