あたしはそのナイフで、ばあちゃんの両手を押さえつけてる営業マンの左手をちょっとだけ切りつけた。
ホンマにちょっと。
ちょっとだけ。
「痛っ」
イラッ。
営業マンは、大した事のない切り傷に大袈裟な声を上げた。
こういう奴らは、他人の痛みには鈍感でも自分の痛みには恥ずかしいくらいに反応する。
でも今回の場合は、得体の知れないものにやられたという恐怖も混ざってるんかもしれんけど。
ホンマにちょっと。
ちょっとだけ。
「痛っ」
イラッ。
営業マンは、大した事のない切り傷に大袈裟な声を上げた。
こういう奴らは、他人の痛みには鈍感でも自分の痛みには恥ずかしいくらいに反応する。
でも今回の場合は、得体の知れないものにやられたという恐怖も混ざってるんかもしれんけど。

