君、想う刻



お腹も満足しおじさんとパパはもう一軒回るので私と廣瀬は先に帰ることにした




「送るよ、女の子一人で帰るには暗いからね」




「…………」




一緒に歩きながらチラリと廣瀬の顔を見る



廣瀬の顔は相変わらず読めない


つーか廣瀬はいつも何を考えているかわかない




「どうやったら朱音は僕に興味を持つか考えてるよ」





思わず足を止め呼吸するのを止めてしまう



廣瀬は振り向き



「何年も"好きだ"って言っても信じてくれないし……


どうやったら朱音の好みな男性になるよう努力してるんだ


それ以外考えてないよ」




「……私分かりやすい?」



「朱音は表現が豊かだから助かる


………大丈夫だと思うけど僕は朱音が好きだから

出来れば僕以外の男は見てほしくない」




廣瀬の目が本気だから……



私はどうしていいか分からない