和志じゃない。


ここにいるのは和志じゃない……。


和志はもういないんだから……。


そんなことわかってるのに……。


わかってるはずなのに……。



「私……、毎日ここで待ってるの」

「うん……」

「来ないのに……。もう来てくれないのに……」

「うん……」

「和…志はいない…のに……。でも…待ってるの……」


言葉にすると悲しすぎて、涙が止まらなくなった。


そんな私の頭を、宗介くんは何も言わず撫で続けてくれた。