1人がトスを上げて1人がうつ。

こんな練習。

ペアは僕と菊地くん、工藤くんと村田くん、神岡くんと高橋くんのペア。

「じゃあボール上げるぞ」
「うん」

ん~、スパイク苦手なんだよなぁ。

「ほい」

━バシッ!━

「きゃあ~手ぇ痛い!」
「でも凄かったぜ」
「つかお前きゃあ~って何だよ」
「女かっ!」

しょうがないじゃない。

濁点付けるの難しいんだから。

「次は俺達だな」
「頑張ってね」

トスは村田くんかぁ。

「いきますよ…」
「うむ」
「………」

━バシッ!━

━バゴンッ!!━

「あ」

工藤くんのスパイクが誰かに当たった。

今の相当痛いよ…。

「すまない。手元が狂ってしまった」
「…気を…つけろや…」

わぁ、悶絶してるよ…。



そしてあの人はしばらくその場でうずくまってた。


「よっしゃ!俺らの番だな!」
「タカうってねっ」
「おぅ、まかせろ」

高橋くんはスパイクはまあまあだね。

「ほいっ」
「…………」

神岡の上げたボールは曲がって他のコートにいった。

「てめぇ何やってんだよ!下手くそめ!」
「ひゃははっ、もっかいもっかいっ」

…大丈夫かなぁ。