「ん~、率直に言ったらそうだな」
「やっぱり…」

あぁ~あ、変な学校に来ちゃったなぁ。
それにしても、

「何でこんな学校に菊地くんが通ってるの?」
「俺も転校して来たんだ。4月にね」

まぁ可哀相に。

「ほい、着いた」
「ありがとね」
「いいっていいって」

本当にありがとう。
君がいなかったら僕は校内にも入れなかったよ。

「そういや、お前クラスって何組?」
「まだわからない」
「そっか。同じクラスになれるといいな!」
「うん」
「じゃあ頑張れよ」

僕は言いたかった。
何を頑張るの?
と。

まぁそれは気にせず。

校長室と書かれたドア。
入ってもいいんだよね?

━コンコン━
「失礼します…」
「おぉ、君が転校生か」
「あ、はい…」
「よく来たね。まぁ座りなさい」

僕はソファーに座った。
家のやつよりふわふわしてて座り心地いい。

「私は学校長の梅津 弘茂(うめづ ひろしげ)だ。以後よろしく」
「転校してきた藤田 亮介です…」
「うむ。突然だが、君はこの学校がどんな学校か、だいたいわかったね?」
「はい…」