「何て言うの?
大人しいっていう訳じゃないけど、男を立てる女の子は一般的にモテると思うよ。」

「ぶりっ子ってこと?」

「ぶりっ子とはまた違うんじゃない?」

和哉は続ける。

「でも、ぶりっ子って可愛いって思っちゃうよね」


やっぱり隼人もそうなのかな……。


「でもそれって自分を作ってんじゃん……」


和哉の発言に落胆の色を隠せない。自然に声色も落ちていく。


「それは、出来ないやつのひがみだろ?
ぶりっ子ができる女の子は、自分の見せ方を知ってるんだよ」


ひがみじゃない。

ひがみじゃないよ……。

だけど和哉の言葉はちくちくと心に刺さる。