瞬Side
『おはようございます。』
飲みかけのコーヒーを持って撮影スタジオに入る。
一瞬、みんな無言になる。
「《夏井瞬、今度はグラドル!?》」
『…うるさい。』
「まぁまぁ。で、この記事の真相は?」
茶化しながら聞いて来るのは共演者であり、親友の小林壱(コバヤシ イチ)。
『嘘に決まってるだろ?
ただみんなで飯食った帰り、コンビニ行くっつったら着いて来たの。
ちょっと歩いて、その後タクシー乗っけてバイバイだよ。
第一、初対面。
しかもこいつの事知らないし。』
「なんだ、つまんないの!」
『いい迷惑だよ。売名ってやつ?…ちょっとスタッフさんに謝って来る。』
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