『あれ?』

雨で濡れた床を掃除してたら、iPodが落ちていた。

えっ?
これって大事な物だよね?
落としたのも彼しかいないし。

確か今日ヘッドフォンを首にしてたから間違いない。

どうしよう…。
彼、次いつ来るかわからないのに。

iPodの裏を見ると
〔瞬〕と書かれたシール。

彼は瞬って名前なんだ。
普通からしたら、ただ彼の名前を知っただけ。

でも私はそれだけですごく嬉しかった。


また会いたい。

早く会いたい。


そんな気持ちでいっぱいだった。



顔もよく知らない。

特に話した事もない。

仕事だって知らない。



もっと彼の事を知りたい。





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