オレは結を ただ黙って
見つめた
何も言えなくて
胸だけが締め付けられるように苦しかった
「お願い、柊ちゃん
病気の事ばかり見ないで
その先ばかり考えないで
私はまた前のように過ごしたい」
あぁ、
結は もう答えを出したんだ
オレの目を見る結の目は
もう何があっても揺るがない
どんな風でも吹き消せない
静かな炎が宿ってた
「決意」とか「覚悟」とか
そういう風な名前の炎
自分の中が静かになっていく
ただ
また泣きたいキモチになった
オレは答えが出ていないと思ってたけれど
選択肢は たった1つだけって
今 わかった
結
キミのキモチを受け入れる
結局は それしか オレに出来る事は なかったんだ 最初から
「柊ちゃん
人は、生き物は必ず死んでしまう
だけど、死ぬ事を考えて生きる人はいないよ
いつか終わりが来るから
それまで、どう生きるか
生きる事を考えて生きるんだよ」
生きる
結の口から出るたびに
涙が こぼれそうで
喉に 何か詰まったみたいに なって
うつむいた



