ふたり




無理に明るく


「柊ちゃん、お腹 すいてない?
何か作ろうか?」


結は 立ち上がろうとした



その腕を 掴んで



「帰り、遅くなってごめん」



低い声で言うと



結は また ちょこんと
オレの隣に正座して


「ううん」


笑って首を横に振った



「高野先生と飲んでた」



「そっか。うん。いいと思うよ」


結の言葉を聞いて


そういえば 最近は アレを聞いてないなって思う



―― 早く帰って来てね



病気になってから


結は オレに甘えてくれない



そりゃ そうか



頼りねぇもんな…………



会話が途切れると



「柊ちゃん、お風呂入る?
それとも……お茶でも……」



取り繕うような結に



「どうして治療やめるの?」



もう一度
正面から 向き合ってみる