「…もう、行ったぞ」 私はゆっくり顔を上げた。 目が合い、 「…!!」 ドンッ!! 顔の近さに、思わず押しのけてしまった。 「…俺、一応命の恩人なんだけど?」 「……ゴメンナサイ」 「ん。メガネ、良かったな。無事で」 相沢くんはメガネを拾って持って来てくれた。 「ありがとう」 私はメガネを掛けた。 掛けると、やはり少し歪んでいた。 「もう、ここでいいよ」 「家まで送ってくって」 「いいよ、すぐそこだから」 「じゃ、明日。何時に迎えに来ればいい?」 え、?