それは初恋で、




床に教科書を広げて、三角座りをした膝に半分に折ったノートを立てて部屋の隅っこで勉強会開始。三角座りをしているから数十分でお尻が痛くなったりもした。




ガヤガヤしているのに

どうしてだろう


叶くんの声が脳に直接入ってくるみたい。


集中が増していく。






「幸村!俺にも教えろよ」

「するの? 勉強」

「何だよ」

「へ~…」

「藤沢が頑張ってんの見習って、俺もしようと思ったんだよ」




騒いでいた真鍋さんたちも、相沢くんの言葉を受けて少しやる気を出した。



「あ、私もする~!」

「ナツとユキはこっち。私が見てやるから」




相沢くんの一言で、みんな勉強モードに一転した。