とにかく集中して、丁寧に問題を解いていった。
かなりのプレッシャーの中、私は最後の問題を解いて、ゆっくり顔を上げ、叶くんを見た。
叶くんは今日の授業の時みたいに優しく頷いた。
私は思わず、笑みが漏れて、至近距離での叶くんの笑顔に、赤くなってしまった。
「ちょっと~、何、今の!! アイコンタクトなんて叶のクセに生意気よ!」
「藤沢、ここは問題ないから次行くか」
「シカト!?」
「本田、五月蝿い」
「し~…!!! マズいって。邪魔したら幸村にマジで追い出されんぞ」
確かに。
今の叶くんのトーンは少しピリッとしていた気がする。
叶くんは完全に勉強モードに入っている。


