それは初恋で、




叶くんはドアを破壊し、一目散に男を捉えた。


0コンマ差で警察の人がガタガタと乗り込んで来て、男を連れて行った。




全てが一瞬に過ぎていってしまって、私は腰を抜かしたまま床に座り込んでいた。

叶くんは屈み、私に視線を合わせる。




「悪い…遅くなって」




私は涙を流しながら首を横に振った。