叶くんは立ち上がった。 「さ、戻る? それともこのままフケる?」 「あ…も、戻らなきゃ!」 もう、授業とっくに始まってるんだった。 「プッ、戻るんだ。今から2人で?」 「え…? で、でも…試験前だし、私最近全然ノート取れてないし」 「わかった。じゃ、戻るか」 「ま、待って!」 私は叶くんの腕を掴んだ。 「…や、やっぱり、よく考えてみたら、今から二人で戻るのは…恥ずかしい」 「言うと思った。行く? 屋上」 私は頷いた。