それは初恋で、





「よし、帰るかな。もっと話してたいけど、藤沢ももう戻れ。」

「…うん。上着、ありがとう」




私は相沢くんに貸してもらった上着を返した。




「大丈夫そうだな…」

「…?」

「何でもねぇよ。じゃ、また明日な」

「相沢くん、制服ありがとう」

「おう」




相沢くんは、私が家に入るまで見届けてくれた。


そんな相沢くんを私も見てしまうものだから、扉を中々閉められなかった。