言いとどまった。
言えなかった。必死だった2年間が脳裏を駆け巡る。
「じゃあ…」
「この子、調査して。加入させるわ。」
ああ、まだ諦めてなかった。
諦めてたのは俺の方かもしれない。
差し出されたのは一枚の写真とデーターで一杯の書類。
「五十嵐茜、17歳。高校2年生。一般人よ。」
「――ちょっと待ってください、一般で高校生って…危険ですよ、例えどんな奴でもやめた方がいいです、」
俺だけじゃ頼りないですか?と添えると
「頼ってるからこそよ。一般人でもあなたが付いてれば安心」
にこっと微笑むその顔は、異論を認めるとは思えなかった。
「で、どんな奴なんですか?見た感じごく普通の高校生ですけど。」
私立渡坂高校…
そこそこ名の知れた高校だが、本当に普通の高校生だ。
ほんのり茶色く長い髪と、丸い大きな目。手足は白く細く、か弱そう。
.
言えなかった。必死だった2年間が脳裏を駆け巡る。
「じゃあ…」
「この子、調査して。加入させるわ。」
ああ、まだ諦めてなかった。
諦めてたのは俺の方かもしれない。
差し出されたのは一枚の写真とデーターで一杯の書類。
「五十嵐茜、17歳。高校2年生。一般人よ。」
「――ちょっと待ってください、一般で高校生って…危険ですよ、例えどんな奴でもやめた方がいいです、」
俺だけじゃ頼りないですか?と添えると
「頼ってるからこそよ。一般人でもあなたが付いてれば安心」
にこっと微笑むその顔は、異論を認めるとは思えなかった。
「で、どんな奴なんですか?見た感じごく普通の高校生ですけど。」
私立渡坂高校…
そこそこ名の知れた高校だが、本当に普通の高校生だ。
ほんのり茶色く長い髪と、丸い大きな目。手足は白く細く、か弱そう。
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