――――――
レイさんの言う通り俺は、五十嵐茜のいる高校に潜入することになった。
制服を着るのは2年ぶりだ。当時の事を思い出す。
仲の良かった友達は今頃どうしてるだろうか。
最近忙しすぎて連絡も取れてない。
俺の高校時代は一般的に言ゔ青春゙ではなかったような気がする。
ただ毎日毎日、1日でも早く大人になってWJに入りたいと思っていた。
学校が終わってからの射撃の練習も欠かしたことはなかった。
小学6年のあの日――
母親が任務中に俺をかばって死んだあの日から。
父親がいない俺にとっては、たった一人の肉親。
父親は、俺と母親を捨てた。
だから俺が生まれた時からずっと1人で俺を育ててくれたんだ。
――国を背負いながら。
それがどんなに大変だったことか。今なら少し分かる気がする。
そんな母親のことを、父親代わりになって守りたかった。守るべきだった。
なのに…――
その守りたいという気持ちが、逆に母親の死に繋がってしまった。
それは、俺が弱かったから。
.
