アタシ達に話しかけてきたのが、この旅館の女将さんだと思えるすっごく綺麗な人。 「初めまして。予約してた榊です」 「あ、榊様ですか。ようこそ、遠いのにわざわざ。ささ、どうぞ。部屋を用意しておるので」 「どーも。椛、行くよ?」 「あ、うんっ!」 アタシと颯は靴を脱ぎ、スリッパを履いて女将さんに着いていく。 「お荷物、お持ちします」