君が弟、アタシが姉







アタシの背後から聞き慣れた、声。







「あ、颯」






後ろから颯が走ってくる。








「手、どした?」







「なんか…ボーッとしてたら切っちゃって…笑」








「そか。大丈夫?」







颯は心配そうにアタシの左手を見る。