「ね、櫻ー。こんな話、知ってる?」 「ん、なにー?」 茜はグルッと一回転して、櫻の方を見た。 「満月の光はね…人を惑わすんだって」 「…え?」 茜は櫻の表情を伺いながら、クスッと笑った。 「あはは。何その顔ーっ」