昨日のことだけど、ウルトラミラクルラブストーリーを見に行った。今日の夕刊に「農業青年が、都会から来た幼稚園の町子先生にひとめぼれして、恋愛を成就させるため奇跡をおこしまくる」みたいな紹介が載ってたけど、それもたしかにうそじゃないけど、かなりイメージがちがう。
 紹介文だと「青年の主張」というか「明るい農村」というか、まともなイメージで、「奇跡」って収穫量を10倍にすることかな?とか思ったりするかもしれないが、それこそウルトラミラクルぶっとんだ話なのだから。むしろ「ポスターどおり、マツヤマケンイチがキャベツになって、」「ついでにクマになる」話と言う方が近いような気がする。
 正直あたまがぐじゃぐじゃになるけれど、それで私は外に出て、涙が出るほど笑ってしまったけれど、そのあと妙にすっきりした。整体では身体の不調を自動的になおす、活元運動というのがあって、もよおしてくるままに動けばよい、また、不調は身体をチューンアップするためのもので、上手に経過させればよりよいカラダになる、というような考え方があるらしいけれど、それに近いかんじ。
 この手の映画や演劇。やってるところではいつもやっているのだろうか。でもそれを、あのマツヤマケンイチ、あの手足の長い、身体能力の高い、何でも演じられるカメレオンの、笑顔が”さわやかわいい”、彼がやっているところ、結果それなりにメジャーになっているところが今っぽいかなあと思う。
 ここ10年、アメリカ発の、「こういうふうにがんばって、お金を稼がなきゃだめ!!」みたいな世界で真面目にがんばってきて、そのアメリカがこけちゃって、みんな町子先生みたいに疲れてる。そういうときみんな無意識にキャベツになる彼を求めているのではないだろうか。
 少なくとも私は昨日リセットされて今日元気になった。どのくらい元気になったかというと、この文章を書き始めたのだ。