※ ホールのざわめきから切り離される。 類の名前を叫ぶ声が聞こえる。 類は無音の中から呼び覚まされて、 声がした方へ向かって微笑んだ。 きゃーっ 声が漏れる。 これが、 ステージの上なんだ。 類は再びステージの上にいた。 派手なキーボードの音で、 演奏が始まる。 それに飲まれない類のヴォーカルが、弾ける。 その声量と、 魅力的な軽いハスキーヴォイスで客の意識を掴み取る。 ここにいる全てのヒトの、 意識も 空気も 支配する