類はステージの上で、斜め後ろからみんなの様子を見ていた。
 
心臓が急に現実感に襲われて、バクバクと波打ちだした。

握り締めた、

もしもの時のための、

歌詞カードがくしゃくしゃになっている。


足手が震えだす。

 
あり得ないくらい、


ガタガタになってくる。


こんなんじゃ歌えない。


このままじゃ、


だめだ。