舞Days~4月。始まりを告げるBomb~




残りは1つ……


皆の顔には,残りの個数が解った安堵感と,なぜ2個目と解ったのかと言う疑問の色が浮かんでいた。


「この犯人,もしかして僕らの“力”がだいたいどんな物なのか解ってるのかもしれないな…」
湖心が言った。



…確かに,その可能性はある。一つ目の爆弾はアナログ時計がついていて,音が微かに出た。
二つ目は音は出ないけど,テ-ブルの下という比較的見つけ易い所にあった。


私達の“力”が十二支と関係している事を知っていれば,聴力や人(獣?)海戦術で探せる所に仕掛けて,その“力”がどの程度か見極められる。




「あと1つと向こうが言って来たと言うことは…」
「たぶん次の爆弾は俺らの力では見つけ難い所にあるんだろう。」
真心くんと明和くん が言った。


うわ-…それって…


「じゃあ苺果の聴力も頼れないことになりますわね…」
と春海。


…やっぱり;




春海の言葉を聞いて
ずっとアリ-ナの隅で集中していた苺果ちゃんが気を失って倒れた。


「「苺果ッ;」」
とたんに明和くんと春海が駆け寄る。
明和くんは苺果ちゃんをお姫様抱っこすると,
「少し,寝かせてくる。」
と言ってアリ-ナを出た。春海も心配そうについて行った。



苺果ちゃん体力の限界まで頑張って力を使ってくれたんだ…