「ご…ご機嫌よう。」

扉を開けると,そこにはもう既に11人の生徒がいて,思い思いに過ごしている。


「あ,おはよう,姫。」

「ぇ??」


私の目の前にいた,黒髪の男子生徒が,声をかけて来た。

ぇ?姫?;



「わ…私姫なんかじゃありませんっ;涼級梓ですっ」

「知ってるょ。」

「へ?」

「涼級梓。15歳。昨年度まで名古屋の女子校に通っていたが,本邸入りの為ここに編入。身長160cmで学力,体力,容姿,能力,家柄共にSランクのSクラス生。」

「な…何でそんなに詳しいんですかっ?」

「え?今のはほんの一部だよ。他にも体重,スリ-サイズに好きな食べ物,得意教科に…」

「もっもういいですっ!!///」

「ぁ,そういえばまだ名乗って無かったね。僕は神宮寺湖心(ジングウジコココロ)。よろしく。」

「は…はひ…」

「湖-心っ!あんま新入り虐めんなって」

「ぅゎ;馬鹿兄。」



突然湖心さんの背後から,湖心さんにそっくりの人が声をかけてきた。身長だけ湖心さんの方が少し低い。



「俺,神宮寺真心。湖心の兄だよ-♪君かわい-ねっ」

「ナンパすんな馬鹿兄。」

「よ…よろしくお願いします」