私は自分の手で涙をぬぐい立ち上がった。 「帰ってください」 「神崎…」 「帰って!!」 私は初めて先生にどなった。 心からの叫びだったのだろう。 このまま先生といたら私の心はきっと折れてしまう。 「わかった」 先生もそう言って立ち上がり玄関に向かった。 「見送りはしませんから…」 私がそう言うと先生は 「あぁ…」 とっても切なそうな笑顔で笑った。