「…なあ」

光さんは送ってくれた車の中。

「学校の友達って、おるん?」

「えっ?」

突然、そんな事を聞かれて焦る。

運転する光さんを見つめると、真剣な表情だった。

「…俺も祥太郎も高校はそれなりに楽しかったから。
この前、体育祭でむっちゃんの表情が気になったから」

チラッ、と光さんはあたしを見つめた。



…何と言えばいいんだろう。



言葉が見つからなくて黙っていると。



「俺としては…」



光さんが口を開いた。



「辞めて俺の所においで、って言いたい」