「へえ、1番かあ」

翌日、車の中でパパに成績の話をすると

「大学、行く?」



そう、あたし。

高校2年だし、そういう事も考えないといけない。



「このレースが終わったら光も含めて話し合いをしようと思っているんだ」

パパは微笑んだ。

でも、どことなく…

寂しそうであたしは苦しくなる。



「こっちの大学なら光と離れてしまうし、もし結婚して大阪に行くなら関西の大学でもいいんじゃないかと思って」

「うん…」



色々考えると悩む。



「むっちゃん、こっちの大学にしなよ」

隣にいる知樹は頬を膨らませていた。

知樹はあたしが光さんの元へ行くのはまだ早い、と反対しているからそう言う。



「知樹」

パパは運転しながら咳ばらいをすると

「決めるのは睦海だよ」



知樹は黙り込んだ。