「あ〜、楽しかった!」

むっちゃんはヘルメットを脱いで嬉しそうに笑った。

「それは何より」

門真さんは微笑んでむっちゃんの頭を撫でた。

むっちゃんは満足そうに笑っている。



今日の走行はむっちゃんの為に取っていたけど、予想以上に良かった。

ホンマ、どちらかに何かがあっても、これならいける。





何か俺…

凄い子と付き合ってるねんなー…



なんて、思う。



高校2年だった自分と比べても上、だな。

むっちゃんは…



「光さん!!」

いきなり目の前へ来て名前を叫ぶから、ビックリする。

目を丸くしていると

「帰りは大阪に寄るの?」

心配そうに俺を見つめる。

「寄らない。一緒に帰るから」

そう言うとむっちゃんは嬉しそうに頷いた。