「じゃあな」
 俺は、家から数十メートル程前の所で友達と別れた。
 俺は微笑んでハクの方を振り向いた。
「おいで、ハク」
 俺は優しく呼んだ。
 ハクは嬉しそうに、タッタッタッ……と俺の所に駆け寄ってきた。
「ついてきたのか?」
 ハクは激しく首を縦に振った。
 俺はハクの手を握った。ハクはとても驚いている。
「今日は学校で遊べなかったからな。森までは行けないけど、その辺散歩するくらいなら出来るだろ」
 ハクはパアッと顔を輝かせた。その瞬間、またあの不安が襲った。
 ―小さくなってる!