まだ先生じゃない





先生の実習期間が残り少なくなったとき、、
私は放課後、忘れ物を取りに教室行った。





そこには独りで佇んでいる先生の姿があった。


『藤谷………


あれからなんで俺を避けたんだ?』



「先生を見てるとあの恐怖を忘れきれないからです」





私は嘘をついた。




『そうか…

力になれなくてごめんな…



いろんな本を読んで勉強したんだけどな』









先生は弱々しい微笑みを見せた。