エレナスはとある街に来ていた。容姿は商人の恰好をしてうろうろしていた。

 時々、商品を物色していた。

(追いかけてくる人はいないわね) 

 ホッとしていた。そのために人とぶつかってしまう。

「お嬢ちゃん、前向いて歩け」

「ごめんなさい」

 エレナスは深々と頭を下げた。
 その男はニヤついていた。

「お嬢ちゃん、暇かい?」

「えっ!暇ですけど・・・」

「暇ならば俺に付き合え、ぶつかったんだから謝るだけで終わると思うなよ」

「わかりました・・・」

 ヤバイ空気をエレナスは感じたが、ココはこの男の言うとおりにした方がいいと思った。